今回紹介するのは日本の革製品ブランド「sot」
渋谷の店舗にて財布・リュックなどを手に取り、すごくいい物だと感じたのでご紹介しようと思います。
どうも!
古着屋店員兼ブロガーの「k(@k___blog)」です!
本物のエイジングが楽しめる「sot」
革製品の一番の特徴としてエイジングがあげられますよね!
経年とともに変化し自分だけの専用アイテムに育っていくのがたまらなく愛おしくなるんです。
特に淡い色の革製品などはその変化が顕著で、深みのある艶感が生まれてくるんですね。
時の流れとともに劣化するのではなく育つ革製品はその変化にこそ意味のあるアイテムだと言えるでしょう。
今回紹介するこのブランド「sot」はその変化がものすごく美しいと感じたんですね。
お店で使い込んだ物を見せていただいたのですが、その艶感と味が何とも言えないアンティーク感がありとても気に入ってしまいました。
写真は撮らなかったのですが、公式ブログから抜粋させていただくとこんな感じです。
上が使い込んだ長財布で、下が新品の物です。
強烈にカッコイイ艶感が出ていて、全くの別物に変わっていますね。
これを見て変化がものすごく期待でき、是非とも育てたいブランドだと感じました。
まさに本物のエイジングとはこのような変化の事を言うのでしょう。
展開しているアイテムと革の種類
「sot」は数多くのアイテムを展開していて、アイテム毎に使っている革に違いがあるんです。
日本の姫路レザーもあればイタリア製の世界的に有名なタンナー「バダラッシィ・カルロ社」のプエブロレザーを使っていたりと、アイテムによって適した革を使い分けています。
海外のレザーを使ってはいますが、縫製自体は日本国内で行っているとのこと。
商品の展開は小物が中心で「バッグ・財布・ベルト・靴・革小物」
革小物は特徴的なものからベーシックな物までたくさんの種類がありお店を見ているだけで飽きません。
ではレザーの種類も色々とあるみたいなので代表的な物をいくつか紹介していきます。
プエブロレザー
生後2年以上の雌牛を使い、イタリアの有名なタンナー「バダラッシィ・カルロ社」で一枚一枚丁寧に作られたレザーになります。
良い革製品を作るブランドはヨーロッパのレザーを使う事が多いですが、それは生産性を優先せず、昔ながらの作り込まれたレザーを生み出しているからなんですね。
特にこの「バダラッシィ・カルロ社」は比較的新しいタンナーですが、昔ながらのバケッタ製法をかたくなに崩さない芯のある製品を提供してくれます。
このプエブロレザーはその革を真鍮ブラシと呼ばれる毛羽立たせ、独特な肌触りのあるレザーに仕上げているんですね。
始めは艶のないマッドな質感ですが、使い込むことで深みのある艶が出てくるのが大きな特徴。
上の長財布はこのレザーを使った物で、その変化の美しさが見て取れるでしょう。
ウォッシュレザー
イタリアの「オリーチェ社」の洗いをかけたレザー。
革製品は水に弱いと思われていますが、実は水洗いもできてしまうんです。
汚れを取りたい時に自宅で洗ったりするのですが、新品のレザーがあまり好きでもないという方は洗いをかけることで少しクタッとさせ使い込んだ表情にさせたりするそうです。(僕は恐くてやりたくないですが。)
それを製品の段階で行ったのがこの「ウォッシュレザー」ですね。
洗いにかけることで、オイルを抜き使い込んだレザーに近い表情になっています。
ブッテーロレザー
イタリアのトスカーナ地方(イタリア屈指の伝統的なレザーを製造する地域です。)にある「ワルピエ社」のレザー。
表面はつるりとしたスムースレザーで、傷はつきやすいですが、その分エイジングを思いっきり楽しむ事ができます。
また大きな特徴として成牛の肩部分の方を使っていることもあり、硬さと厚さのあるタフな仕上がりとなっているんですね。
ですので、鞄や財布に使われることが多く、型崩れせず長い間エイジングを楽しみながら使う事ができるというワケです。
そしてそして、タンニン鞣しのデメリットとして染色がしにくく、鮮やかな色を表現するのが難しいことがあげられますが、このブッテーロレザーは発色が良く鮮やかなレザーも表現できるんですね。
その結果カラーバリエーションも増え、明るい色から深みのある艶のあるレザーへと変化していく面白いレザーなんです。
ミネルバボックスレザー
上で紹介した「プエブロレザー」と同じく「バダラッシィ・カルロ社」の雌の牛革を使用しているのですが、最後の工程に違いがあります。
このレザーを注意深く見てもらったら分かると思うのですが、表面にシボ感というシワのような表情があるんですね。
本来このシボ感はシュリンクレザーと言う薬品を使った縮加工で表現されるのですが、プエブロレザーは手作業で揉みこむことによりこのシボ感を生み出しています。
手のかかる作業ですが、それもまた革の性質を生かしたまま表情を変化させる一つの技法なんですね。
ハンドウォッシュレザー
ヴィンテージ感を出すためにあえてハンドウォッシュで職人がひとつひとつ加工したレザー。
独特な雰囲気とアンティークのような存在感を製品の段階から放っています。
初めから使い込んだ雰囲気を感じたい方にはオススメですね。
オイルレザー
こちらはクローム鞣しのオイルレザーにシュリンク加工を施し、ワックスを入れてアイロン加工をしたもの。
シュリンク加工はシワ感を入れる加工で、アイロン加工は平面にする意味もありますが、この場合は光沢感を出すための加工なのでしょう。
光沢感と独特のシボ感両方を楽しめるレザーでしょう。
sotオリジナルレザー「Luke」
「sot」オリジナルのレザーで姫路の老舗タンナーで作られた革になっています。
フルベジタブルタンニン鞣しで経年変化に期待できるレザーですね。
また革自体に軽さを出すために、オイルとワックスをバランスよく含ませているようです。
おすすめを紹介
では上のレザーを使ったおすすめの物をいくつか紹介していきます。
プエブロレザー ミドルウォレット
お店で手に取って思わず欲しくなってしまったのがこの「ミドルウォレット」
少しけば立ったような肌触りの「プエブロレザー」を使用しており、白っぽいムラのある表面です。
しかしながら、この財布の経年変化した物を見せてもらって驚きました。
ものすごく深みのある濃い色に変化していたんですね。
(こちらは同じレザーの長財布の変化です。)
このように全く別の財布に変化しているんですね。
育ててみたい気持ちにならずにはいられません。
内側の作りにもこだわりがあり、小銭入れには和を思わせる柄の布があてがわれています。
また、この財布から少し話がそれるのですが、僕が以前欲しいと思っていた財布に「ホワイトハウスコックス」というイギリス王室御用達の革ブランドの物がありました。
それがこちらですね。
こちらはブライドルレザーを使った3つ折り財布となっており、「sot」のレザーとは異なります。
しかしながら、「sot」の物を手に取った時。
「作りが似てるな・・・ってか同じか?」
と思ったほどの類似点を感じました。
そんなワケで2つを見比べるとこのようになっています。
こちらが「sot」のミドルウォレット
そしてこちらが「ホワイトハウスコックス」定番の3つ折り財布となっています。
ね、こう見ると結構似ているでしょ?
小銭入れとカード入れが逆についているのが違いとして分かる程度でしょうか。
意識して作っているのかもしれませんが、いい物は真似するべきです!(笑)
勿論リスペクトという意味でね。
そしてもう一つ言うとこのホワイトハウスコックスの財布を使い込んでいる方の財布を見たことがあるのですが、経年変化の雰囲気も似ているんですよ。
始めの革質こそ違うんですが、行きつくところは同じというか、どちらもいい味が出てるんです。
そんな同じ雰囲気をもったこの2つなんですが、僕がこの「ホワイトハウスコックス」を購入することをためらっている原因として価格があげられます。
上の財布の価格は42,120 円(税込)とハイブランドほどではないにしろ、すんなり買えるかと言われれば躊躇してしまう価格なんですね。
それに引き換え、「sot」の財布の価格はなんと25,920円(税込)!
半額に近い値段設定になっているです。
革の単価までは知らないので、そこまで踏み込んだ価格の概要は語れませんがそれでも、この価格の違いは考えずにはいられません。
両者の違いには日本製かイギリス製かの違いもあり、輸入による値上がりも確実にありますしね。
実質ホワイトハウスコックスは近年の円安に伴って価格を上げました。
こういったことから、もしホワイトハウスコックスの財布を検討されていたのなら、一度こちらの財布も見ておくことをオススメします。
ちなみに僕は「ホワイトハウスコックス・sot・コーネリアンタウラス」の3つの財布が欲しくてたまらない状態です。
ブッテーロレザー スマートカードケース
鮮やかな染色が美しい、「ブッテーロレザー」を使ったカードケース。
スーツスタイルの男性がこういった鮮やかなカードケースをポケットからスッと出している所を見ると、小物に気を使っているんだと思われること間違いなしでしょう。
もちろん、経年での変化も楽しめますから、触れる機会が多いカードケースは育てるのに持ってこいのアイテムですね。
ハンドウォッシュレザーNEW長財布
職人の手でひとつひとつ加工されているのがこの「ハンドウォッシュレザー」の長財布。
購入した瞬間から雰囲気のある財布になっているので、初めから使い込んだような財布が欲しい方にはうってつけです。
思いっきり味のある表情は実物を見るとより理解できますよ!
オイルワックス レザー 袋縫い長財布
東京を拠点にハイセンスなアイテムを展開するバックブランド「iTADAKI」とのコラボレーションアイテム。
袋縫いと呼ばれる縫いしろを内側にいれて、ほつれないようにしたもの。
またそうすることによってふっくらとした独特のシルエットを持った財布になるんです。
フワッとしたどこかアンティーク漂う財布となっています。
ハンドウォッシュ レザー 25mmベルト
ハンドウォッシュレザーを使用した25mmのベルト。
40mmのタイプのベルトもありましたが、結構存在感のあるレザーなので、25mmの方が服に上手く溶け込ますことができるでしょう。
使い込んだ雰囲気のレザーなので、履きこんだデニムに合わせて着こなすのが味があってよいかと。
あまりカジュアルなベルトを選ばない自分ですが、このくらいなら挑戦したいし、着こなしやすいですね。
値段も7,452円(税込)と高すぎない物にもなっているので購入を検討中です!
終わりに
以上になります。
ちょろっと紹介しようと思っていたのですが、調べてみるとちょろっとでは済まない面白さのあるブランドでした。
最近財布が欲しいものの、選択肢が増える一方で一向に購入に踏み切れません。
今回のsotのミドルウォレットが欲しい財布の上位に食い込んできたので、財布選びには少し時間がかかりそうです。
このお店、東京の渋谷・代官山・恵比寿などに店舗がありますが、神奈川・愛知・三重にも店舗があるようなのでお近くの方は是非とも手に取ってみて下さい。
それでは以上になりますが、財布選びの参考になれば幸です!
ではまた。