いい古着を買うためには、良い服を見極めるポイントを知ることが大切です。
今回は、そんな「古着を見極めるポイント」を解説していきます。
一回目はファッションの基本、Tシャツの見極め方から!
どうも!
古着屋店員兼ブロガーの「k(@k___blog)」です!
今回から連載として、「良い古着を見極めるポイント」について解説していきます。
第一回目はTシャツについて。
Tシャツと言えば、世に出ている数も多く、誰もが一着は持っている物。
すべての物が作りも似ているので、デザインくらいしか違いがないように思う方もいるでしょう。
しかしながら、誰もが持っているアイテムだからこそ細かな違いが数多くあるんです。
そんな小さなディテールを見ながら良い服を選ぶための方法をお伝えしていきたいと思います!
何がどう良いのか、どうあれば良い物と言えるのかを意識して書いていきますね!
また、今回お伝えする古着は基本的に80年代~2000年代初期まで、古着屋さんで扱われるものが中心です。
ブランド古着になってくると、この限りではない部分もあるので注意して下さい。
生地の厚み
まず、古着だけでなくTシャツ全般に言えることですが、生地の厚みはとても大切です。
薄い物だと、肌着に近い物になってしまいますし、白Tシャツだとうっすら乳首が透けてしまうなんてことも。
そのため、厚みがあればあるほど良いという方もいます。
個人的にもTシャツは厚みがある物の方が好きで、白Tシャツは特に厚みを重視していますよ!
もちろん、厚みがある物だけが良い物と端的に言うつもりはないですが、Tシャツを探す一つの指針にするのはアリです。
逆に僕が薄手の生地でも手に入れたい物と言えば、白以外のヴィンテージに近い物などですね。
ヴィンテージの物はかなり薄手の物もあるので、その辺りは薄手でもデザイン次第で欲しい物に変わります。
薄手の生地でも、筋肉質な方がサラッとラフに着るととってもカッコ良くなるので、そういった着こなしが好きな方には薄手の生地もオススメですね。
襟の形
襟の形は何種類もあるのですが、古着に見られるのは以下の5点です。
クルーネックが基本で、最近Vネックはトレンド的にあまり見ない物になっているので、積極的におすすめはしません。
また、サーマルのヘンリーネックなどはちょくちょく見かけるアイテム。
古着の物は雰囲気出るのでかなりオススメですよ!
クルーネック
襟ぐりが浅めでラウンドした丸い形の総称。
最も基本的な形で、トレンドがあまりないデザインなので古着としては一番取り入れやすいでしょう。
まず、これを選んで失敗はありません。
Vネック
ネック部分がⅤの字になる形。
胸元がざっくりと見えるので、はだけた色気のある着こなしに使う事ができます。
しかしながら、現在のトレンドが丸首なので古着で優先的に購入するアイテムではないと言えますね。
Uネック
丸首の形ではあるのですが、クルーネックよりも襟ぐりが深く、Uの字に見えるほどの開きがあります。
こちらは古着にはそこまで多くないディテールなので、そこまで気にする必要はないかもしれません。
ボートネック
えりの形がボートの底のように横に広がった形であることから付いた名前です。
クルーネックとは大きく違った印象になるため、雰囲気を変えるにはおすすめ!
セントジェームスやオーシバルなどのバスクシャツによく使われているネックの形ですね。
古着でもたまに見かけますが、狙って買いに行く襟の形ではないです。
ヘンリーネック
丸首に胸元までボタンがついたデザインの物。
ただの丸首にはない、アクセントが付くので一枚でも様になるアイテムです。
古着でも狙い目で、ユーロ古着に多いイメージがあります。
首周りのサイズ感
首周りのサイズ感もかなり重要です。
くびが詰まった物と開いたものでは印象も大きく変わってきます。
詰まった物はきっちりとした印象になり、開いたものはラフで色気のある印象に。
コチラは多少好みの部分や、レパートリーを増やすといった意味で、どちらであっても構わないかと思います。
一つ言えるとしたら古着なので、リブがよれていないがっしりとしたものを選ぶと良いでしょう。
アームホールの太さ
アームホールとは腕の布部分の継ぎ目の事を言います。
この部分、古着を見るうえではかなり重要です。
このアームホールが大きければゆったりとしたシルエットで着ることが可能になります。
ですので、基本的にはこのアームホールが広い物を選ぶと今のトレンドにあった着こなしをすることができるでしょう。
広い物と言っても初めて選ぶ人は基準が難しいと思うので、「掌を最大に広げた時の親指から小指の長さ」を普通のTシャツの広さと覚えておくと良いでしょう。
こんな感じです。
細い物でもインナー使いすることによって、腕部分のかさばりが無くなるので、そういった使い分けに買うのはもちろんOKです!
身幅と丈
身幅は胴部分の横幅で、着丈は襟下から裾までの長さの事です。
基本的に上のアームホール同様、今は大き目の物が主流になっています。
ですので、肩が落ちるほどのサイズ感の物を選ぶと良いでしょう。
着丈もお尻がすっぽりと隠れるくらいの物だと今っぽいオーバーサイズらしくなるかと思います。
もちろん、この基準は今のトレンドに合わせて、古着を買うならと言った物。
もう少し好みに合わせて小さめのサイズで買うのもいいかと思います。
また、基本的に古着はサイズ表記のチェックはしません。
海外の物だったり、縮んでしまった物だったりとサイズ表記に意味がないからです。
ですので、古着を選ぶ時はお店なら試着がマスト。
通販なら、自分のサイズ感を知っていて、そこから服のサイズを考えて買うというのが必要になります。
タグで見るべきポイント
古着だけに限らずなんですが、タグから読み取れる情報はとても大切です。
古着屋で買取をしている人間なら必ず見ています。
まず、一番に見るべきポイントは「どこで製造された物」なのか。
基本的に、USAとヨーロッパ圏は古着としての価値が高い物になっています。
そして、次に日本製、そのあとインドネシアや中国などのアジア圏が続く形となっています。
USA・ヨーロッパ圏>日本>インドネシア・中国などのアジア圏
といった感じですね。
例外として、チャイナシャツなどは中国産の方が嬉しいですね!
もちろん、これだけで服の良し悪しが大きく変わるわけではありません。
タグから読み取る情報はデザインではなく、それ以外の古着に対する付加価値だと思ってください。
ですから、デザインを見た後に、タグを見てその服のルーツを考えるイメージに近いですね。
また、上のタグに書かれている「RN4295」という英字と数字の部分。
これはレジスターナンバーと呼ばれる物で、毛織物や毛皮を取り扱うアメリカの会社やブランドなどに対して発行される番号となっています。
ですので、もしタグが無くなっている古着でもこのナンバーをタグから読み取ることができればブランドが分かるという事です。
ちなみに、上のタグ画像のブランドは「Tumbleweeds」というブランドの物ですね。
タグに中国製と書かれているだけで、買うのをためらう必要はないですが、予備知識として入れておくと面白いかと思います。
また、古着好きの中にはこのタグが珍しいからと言う理由だけで服を買う人もいます。
オシャレや着こなしにそのまま直結する部分ではないのですが、ぜひ古着を買う時はこのタグを確認してみて下さい!!
バンドTシャツの見るべきポイント
Tシャツの古着と言えばバンドTが人気があります。
バンドTとはロックバンドがライブやフェスなどで販売しているTシャツです。
デザイン性が高く、有名なロックバンドになるほど人気も高くなります。
特にヴィンテージ品になると数万円から数十万円で取引されることも。
もちろん、ヴィンテージであればオシャレと言うワケでもないですが、コレクターが多いのもバンTのひとつの特徴だと覚えておいてもいいでしょう。
バンTの見るべきポイントとしては、そのデザイン。
この辺りは、好みもありますが自分が良いと思ったデザインで選ぶのが良いでしょう。
初めてバンドTを選ぶなら、カラフルな物よりも黒・白・グレーの無彩色の物が着やすいかと。
また、「バンドの名前を知らないのに、そのバンドのバンTを着るのはどうなのか?」という議論が所々で行われていますが、個人的にはファッションにまで昇華しているバンTは誰もが楽しむべきだと思います。
しかしながら、バンドの曲を聴く必要まではないと思いますが、バンド名だけでも覚えておくと好きなデザインを見つけやすいかもしれませんね。
また、ロックTにはロックバンドが公式に出している正規品と、個人や他業者が製作したコピー品があります。
それを見破るのは素人目には難しいのですが、「コピーライトの有無」を確認することで、ある程度可能になります。
コピーライトとは著作権を保護するために記載されている表示で、上の©のマークのことを言います。
基本的にロックバンドが公式で出した物につけるマークで、有名なバンドのロックTには柄の下あたりについていることが多いです。
逆にあまり有名でないバンドにはこのコピーライト自体を付けてない場合があるので注意が必要ですね。
また、こちらのコピーライトの右側に記載されているのが発売された年代となっているので、これを基に簡単に年代を判別することもできます。
覚えておきたいボディブランド
古着のTシャツと言っても、その種類は様々にあります。
膨大にあるブランドネームをすべて覚えるのはまず困難ですが、有名なボディブランドだけでも覚えておくと服を選ぶ上で大きく役に立つでしょう。
ボディブランドとはデザインを入れる前の無地のTシャツを提供しているブランドの事で、有名な物は数ブランドなので、知っている方も多いかと思います。
また、このボディブランドの知識はいい服を選ぶためというよりも、自分に合う形のTシャツを探すための方法だと思ってください。
では、何点かご紹介していきますね!
Hanes(ヘインズ)
ボディブランドの中でも王道中の王道。
世界最大級の衣料品メーカーとしても有名です。
3枚で1組になっているパックTは服好きなら一度は手に取ったことがあるのではないでしょうか。
古くからあるブランドなので、タグによって年代判別も可能となっています。
また、ヘインズの中にも生地の厚みなどでモデルの違いがあるので、その辺りは注意して見てみて下さい。
FRUIT OF THE LOOM(フルーツオブザルーム)
こちらもアメリカ発の老舗ブランド。
リンゴやブドウなどのフルーツのタグが目印となっています!
アンダーウェアとして定評のあるブランドで、アメリカサイズの物はかなり大き目なサイズが多いのも特徴です。
GILDAN(ギルダン)
アメリカ発のTシャツブランド。
他のアメリカメーカーほど歴史が古いわけではないですが、知名度と普及度は負けず劣らず。
日本でも人気のあるボディブランドとなっています。
giant(ジャイアント)
90年代のバンドTに多く使われていたボディブランド。
今探してもないボディブランドなので、現在はなくなっているのかもしれません。
終わりに
以上、古着のTシャツの選び方についてでした。
個人的にも古着屋で古着に価格を付けているので、その基準にしている内容などを書かせていただいています。
ひとつ、古着を選ぶにあたってお伝えしたいのは、最初から良い古着を選べる人なんていないという事です。
たくさんの服を見て、自分に合う古着を選んでは取捨選択していくことで古着を見る目が養われていきます。
初めから、簡単にいい古着を選べる人なんていませんから。
もちろん、僕自身もたくさん失敗しましたし、たくさん古着を買ってきました。
そのなかで、自分に似合う物、また良い物を捜す方法を色々と蓄えてきたつもりです。
ですから、まずはこのブログの内容を頭の片隅にでも置きながら古着を探してみて下さい。
そうすることで、より古着を選ぶ力が自分の物となっていくはずです。
ということで、良い古着を選ぶポイントのTシャツ編でした!
続いてはシャツ編をやりたいと思うので、ぜひお楽しみに!
それではまた!!