John Galiano(ジョンガリアーノ)が手掛けるMaison Margiela(メゾンマルジェラ)のコレクション。
その2020AWのコレクションを見ての感想や気になるアイテムなどを紹介していきます。

どうも!
古着屋店員兼ブロガーの「k(@k___blog)」です!
今回は個人的に好きなブランドでもある Maison Margiela の2020AWのコレクションについて。
マルジェラのアイテムはほとんど新品で購入することはないのですが、ここ最近のコレクションは欠かさず見るようにしています。
マルジェラがデザインをしていた当時の物はもちろん、ジョンガリアーノのコレクションも面白い物ばかり。
これまでのジョンガリアーノによるマルジェラのコレクションを見てきましたが、ジョンガリアーノでありつつ、マルジェラらしさを感じるコレクションはアーカイブ好きも共感するはずです。
というわけで、今回のコレクションの個人的に気になった点をピックアップして見ていきたいと思います!
今回のコレクションのテーマから見る大まかな特徴

今期のコレクションのキーワードは「ブルジョワ・ジェスチャー」と「ワーク・イン・プログレス」という2つの単語。
アーティザナルコレクション(現在のマルジェラのオートクチュールコレクションです。)でこの2つがキーワードとされており、それを今回のプレタポルテ(既製服)でも同じように使っていたと思われます。
今回のショーはアーティザナルコレクションをプレタポルテに落とし込んだコレクションと言っても良いかもしれませんね。
キーワードはどちらも分かりづらいですが、日本語に直すと以下のようになります。
「ブルジョワ・ジェスチャー」
ブルジョワは時代を重ねるごとに意味合いを少しづつ変えてきた言葉ですが、中世ヨーロッパでは貴族と労働者の間に位置する中流階級、または資本家階級を指し、現在はお金もちを指す言葉となっています。
ジェスチャーは情報伝達の為の身振り手振りの事。
2つ合わせるとなると少し良く分からないですが、お金持がする情報伝達とでもいう感じでしょうか。
「ワーク・イン・プログレス」
準備中、進行中、工事中という意味があります。

「ブルジョワ」のキーワードを連想させるかなり大き目の蝶ネクタイや、シフォン素材又はオーガンザ素材といった透け感のある生地を使用したワンピースなどがメインで登場していました。
大き目の蝶ネクタイと一体となって右腕に伸びる袖も多くのルックに見られ、そういった使い方ができるストールという位置付けで展開するのかなぁと想像しています。

また、アーティザナルでも見られた生地の穴を丸くくりぬいたようなディテール。
2020SSでの似たような丸い穴がくりぬかれたコートやワンピースがありましたが、今期のディテールはその穴のくりぬきをまるで途中でやめたかのようなデザインとなっています。
これは「ワーク・イン・プログレス」と言うキーワードである作業途中を意味するのではないかと個人的に解釈しました。
コレクションのように着るのは難しいですが、レイヤードすることによってリアルクローズでも着られるアイテムなのではないかと思います。
「RECICLA」という新しいライン

また、今回のコレクションで新しく登場した「RECICLA」という文字。
「REPLICA(レプリカ)」シリーズによく似たタグとなっていますが、少し意味合いが違い再利用して新しい価値を見出すという意味合いがある造語になっています。
マルジェラチームが古着市場などで中古品を購入し、それを忠実に再現、またはその中古品その物を使用してコレクションに昇華したものです。
マルタンマルジェラ時代のアーティザナルの考え方と酷似していてなんだかしびれますよね!
個人的に今回のコレクションで一番気になったポイントでした。
今期のバッグは「5AC」と「かごバッグ」?

ジョンガリアーノが打ち出している「5AC」と呼ばれるバッグがファーストルックから登場し数多くのルックで見られました。
カラー展開も豊富でしたね。
また、新しくかごバッグが登場し、「ブルジョワ」とあいまった面白い空気感を演出していました。
個人的に人気はどうなのかなぁといった感じですが、コレクションとしては面白いですよね!
足袋ポンプ

また、今期アーティザナルコレクションからも一番注目されていたのがこのリーボックとのコラボ。
「Reeboc」の名作「Instapump Fury(インスタポンプフューリー)」と「Margiela」の名作「Tabi(足袋)」が融合したモデルとなっています。
個人的にはデザインはもちろんなんですが、コレクション会場での見せ方が特に最高でした。

アーティザナルのコレクション会場は使われていないコンクリートの建物だったそうなんですが、その床に今期のコラボ、足袋ポンプの足跡をピンク色のペンキで演出し、ショースペースへと足跡で案内したそうです。
足跡の形状からもコラボを予想することができるサプライズ的な演出だったんですが、この演出も過去のマルジェラの演出をオマージュしているのでしょう。

この足袋にペンキを付けて白い布が敷かれたランウェイを歩くという演出はブランド設立当初、1989年のコレクションでの演出です。(左画像参照)
そして、その時にランウェイとして使用された足袋の形のペンキが付いた布を使って服としてコレクションに落とし込んだのが次のシーズンでした。(右画像参照)
このようにジョンガリアーノのデザインはコレクションだけでなく、演出もマルタンマルジェラのオマージュが少しずつ入った物となっているんですね。
個人的に気になったアイテム

最後に個人的に気になったのがこちらの前身頃にタグを貼り合わせたジャケット。
ブランドの象徴的な四つタグのように縫われたタグが面白いデザインになっていますよね。
色々なブランドタグが使われているようなので、これも「RECICLA」ラインの物かもしれません。
価格は30万前後だと予想していますが、個人的にかなり気になっているアイテムです。
終わりに
以上、2020AWのメゾンマルジェラを見ての感想でした。
毎シーズン本当に面白く感じるメゾンマルジェラのコレクション。
プロパーで購入しない僕ですが、久しぶりに購入したい物があるコレクションになりました。
また、9月にはコンテンポラリーライン(価格安めのライン)である、「MM6」と「THE NORTH FACE」とのコラボもあるので目が離せませんね!
その時期までにコロナが収まってくれることを祈りつつ、自宅でブログ発信をすることにします。
それでは以上になりますが、参考になれば幸いです。
ではまた。